
カタバミの対策に苦慮されている生産者も数多くおられますので、今回はカタバミ対策について紹介していきます。
カタバミはカタバミ科に属する多年草で、学名はOxalis corniculataです。
特に繁殖力が強く、世界中で雑草として広く分布しています。
カタバミは広範囲に適応し、庭、畑、道端、荒地、湿地、乾燥地など様々な場所で生育します。
カタバミの生態
分類:カタバミ科
分布:全国
出芽:3〜7月、9~11月
花期:4〜10月
草丈:~足首
生活歴:多年生
繁殖器官:種子(180mg)
学術名:Oxalis corniculata
根が深くまで張り巡らされ、地下茎で広範囲に広がる為、一度生えると根絶やしにするのが難しい雑草です。
日当たりの良い場所から半日陰の場所まで、非常に幅広い環境で見られます。
種子だけでなく、地下茎からも新しい芽を出す為、わずかな残根からでも再生してしまいます。
茎は細長く地面を這うように伸び、地下茎や匍匐茎(ほふくけい)からも新しい芽を出し、効率的に繁殖します。
地面を這うようにして生育して、繁殖力が強い事から、家紋のデザインにも使われている植物です。
日陰でもよく育ち、乾燥にも強いなど、生育環境にあまりこだわりません。
ハート形の葉が特徴的で、クローバーに似ていて夜間になると下向き閉じる習性があります。
花は、春から秋にかけて咲いて、1日で咲き終わる事が多いです。
生育が早く、他の植物の生育を阻害する場合があります。
病害虫に強く、他の植物と競合しても優勢に立つことが多いです。
カタバミは「片喰」という表記の通り、一部で食用として利用される事があり、若い葉や茎は酸味があって、サラダやおひたしに使われます。
一部の地域では、薬用植物としても利用され、消炎や利尿作用があるとされています。
カタバミの駆除方法とは
カタバミの若い苗は、根が浅い為手で引き抜く事が比較的容易です。
成長した個体は根が深くなる為、しっかりと根を掘り起こして取り除く必要があって、根の一部でも残ると再生するので注意が必要です。
土壌を深く掘り返し、カタバミの根や地下茎を完全に取り除きます。
特に成長した個体にはこの方法が有効です。
掘り返した後の土壌は平らにならしておくと、再び根付くのを防ぎやすくなります。
地面を厚手のマルチング材(木のチップ、藁、プラスチックシート)で覆い、光を遮断する事でカタバミの成長を防ぎます。
マルチング材を定期的に補充し、カタバミの芽が出るのを防ぎます。
特に春と秋に効果的です。
防草シートを敷く事で、カタバミの発芽と成長を防ぎます。
特にシートの隙間や縁からカタバミが生えないように注意が必要です。
バーナーや熱湯を使ってカタバミを焼き殺す方法で、特に地上部分を処理することで、短期間で効果を発揮します。
熱処理を行う際は、周囲の植物や環境に配慮し、慎重に行う事が重要です。
定期的に耕作を行い、カタバミの根や地下茎を露出させて乾燥させる事で駆除します。
畑や庭では、作物の植え替えやローテーションを行い、カタバミの繁殖を抑制します。
除草剤を使う
広葉雑草用の選択性除草剤を使用する事でカタバミを効果的に駆除できます。
芝生や他の有用植物を傷めにくいです。
選択性除草剤は、カタバミのような広葉植物に対して特異的に効果を発揮します。
非選択性除草剤(グリホサート系)は、カタバミを含むすべての植物を枯らします。
庭全体や特定のエリア全体を処理する場合に有効です。
使用する際は、他の有用植物にかからないように注意が必要です。
カタバミが若い苗の時期に散布すると効果が高いです。
成長すると除草剤に対する耐性が強くなる事があります。
春先や初夏、秋の成長初期が最適な散布タイミングです。
必要に応じて複数回散布して、一度の散布で完全に駆除できない場合、2〜3週間おきに再散布する事が推奨されます。
定期的な散布を行う事で、カタバミの再発を防ぎます。
来年にカタバミを繁殖させない方法
秋に発芽防止の除草剤を撒く事で、翌年の発芽を抑えます。
予防的な措置として効果的です。
地表に落ちた種子を処理するための除草剤を使用し、発芽を抑制します。
防草シートを敷く事で、光を遮断し、種子の発芽を防止します。
シートは適切なサイズと材質を選んで、しっかりと地面に固定します。
特にシートの縁や接続部分に注意し、隙間からカタバミが生えないようにします。
新しい芽が出たらすぐに取り除く事が重要です。
特に春と秋に定期的なチェックを行い、若い苗の段階で駆除します。
定期的に庭や畑を巡回し、カタバミの発芽を早期に発見して取り除く事が必要です。
堆肥や有機物を追加して土壌を改良し、カタバミの好む環境を変えます。
土壌のpHバランスを調整し、適度な養分を供給して、カタバミの成長を抑制します。
土壌の水はけを改善し、過湿を避ける事で、カタバミの繁殖を防ぎます。
地表を覆う植物(クローバーなど)を選び、密植する事でカタバミが光や養分を得るのを妨ぎます。
密集した植栽により、カタバミが生育するスペースを減少させます。
定期的に耕作を行い、カタバミの根や地下茎を露出させて乾燥させます。
畑や庭では、作物の植え替えやローテーションを行い、カタバミの繁殖を抑制します。
適切な水管理を行い、カタバミが好む湿った環境を避けます。
過度な灌漑を避けて、土壌の乾燥を保つことでカタバミの繁殖を防ぎます。
排水を改善し、水はけの良い土壌環境を維持する事で、カタバミの発芽を抑えます。


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