庭や畑のスギナの生態や特徴、駆除方法・予防対策を紹介

スギナ

スギナの対策に苦慮されている生産者も数多くおられますので、今回はスギナ対策について紹介していきます。

スギナは畑や果樹園で発生の多い雑草で、繁殖力がとても強く、防除がしにくいとも言われています。

スギナはシダ植物に属するトクサ科の多年草です。

地上に胞子茎と栄養茎が表れて、この胞子茎がツクシです。

そのツクシに遅れて杉の葉のような形をした栄養茎が発生してきます。

スギナの生態

分類:トクサ科

分布:北海道~九州

出芽:3~8月

花期:3~4月

草丈:脛~膝

生活歴:多年生(夏生)

繁殖器官:根茎、塊茎

学術名:Equisetum arvense

シダ植物は種は作らないで、胞子で増えるのが特徴です。

従来は、春に現れるツクシ(胞子茎)が胞子を放出して、これが新しいスギナを形成すると考えられていました。

最新の研究によれば、スギナの胞子は新しい個体を形成するためには重要ではなく、主に地下茎を通じて繁殖していることが分かっており、胞子は生殖サイクルの一部ですが、実際の繁殖にはあまり寄与していません。

ただ、スギナとツクシは同じ地下でつながっています。

スギナは主に地下茎を使って繁殖します。

地下茎は地面の下に広がり、そこから新しい芽を出して成長します。

地下茎の一部が残っているだけでも、そこから新しいスギナが再生します。

これがスギナが非常にしぶとい理由の一つです。

従って、スギナを駆除しようと耕運機で耕やすと、ブチブチに切断された地下茎からそれぞれ新芽を出して、再生する事が出来るんです。

なので、スギナの駆除には絶対耕さないで下さい。

ツクシが枯れた後に現れるのが緑色の栄養茎で、これが一般的にスギナと呼ばれるものです。

スギナは光合成を行い、植物の成長に必要なエネルギーを生み出します。

この茎も地下茎から生えてきます。

スギナの駆除方法とは

地上に見えるスギナを手で引き抜く事が出来るが、地下茎が深く広がっている為、完全に取り除くのは難しいです。

土壌を深く掘り返して地下茎を取り除く方法でで、特に初春に行うと効果的です。

厚手の防草シートやマルチングを使ってスギナの成長を抑える方法です。

これにより、光を遮断し、地表に出るのを防ぎます。

除草剤よりも手間とコストは掛かかるが、大量にはびこったスギナの地下茎もしっかり抑えて効果的なのが、防草シートを使う事です。

防草の選び方として、繊維が複雑に絡み合った高密度不織布出来ており、繊維と繊維のすき間が小さいものを選ぶ事が重要です。

繊維と繊維のすき間が大きすぎると、スギナが突き破って生えてきます。

防草シートの敷き方に少しでも隙間があるとスギナが生えてきてしまいます。

除草剤を使う

まず、除草剤には茎葉処理剤(液体)と土壌処理剤(粒状)の2タイプがあります。

既に生えているスギナを退治する場合には、液体の茎葉処理剤がおすすめであり、スギナの葉や茎に直接除草剤を散布して、根まで枯らしてくれます。

ちなみに土壌処理剤は、まだスギナが生えていない時か、芽が出始めた初期に使用します。

成分を根から吸収して枯らします。

また、地面に除草成分の膜を張って、スギナが新たに生えるのを抑えるものになります。

来年にスギナを繁殖させない方法

地面に防草シートを敷くことで、スギナの芽が地上に出るのを防ぎます。

シートの隙間からスギナが生えないようにしっかりと固定します。

マルチングを施して地面を覆います。

厚めのマルチング材(例えば、木のチップや藁)を使用することで、スギナの芽が出にくくなります。

高木や低木を植えて日陰を作り、スギナが日光を得られないようにします。

これによりスギナの成長を抑制します。

他の植物を密に植えて、スギナが生えるスペースをなくします。

特に地表を覆う植物(例えば、クローバーや芝)を選ぶと効果的です。

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