庭や畑のメヒシバの生態や特徴、駆除方法・予防対策を紹介

メヒシバ

メヒシバの対策に苦慮されている生産者も数多くおられますので、今回はメヒシバ対策について紹介していきます。

メヒシバは夏生の1年草で、夏場の畑によく生えてくる代表的な雑草です。

春に出芽して、夏~秋にかけて大きく成長して穂を出して、そこから種をつけて、冬までには枯れます。

漢字にすると「雌日芝」と書いて、日当たりの良い所に生える為、日芝とついたのではないかと言われています。

メヒシバの生態

分類:イネ科

分布:全国

出芽:4~7月

花期:7~10月

草丈:脛~腿

生活歴:1年草(夏生)

繁殖器官:種子(620mg)

学術名:Digitaria ciliaris

別名:メシバ、ハカリグサ、スモトリグサ、ソウメングサ、トンボグサ、メヒジワ、ハグサ、メシバなど地方名も多い

メヒシバは夏生の1年草で、夏場の畑によく生えてくる雑草です。

春に芽を出して、夏~秋にかけて大きく成長して穂を出して、そこから種をつけて、冬までには枯れます。

漢字にすると「雌日芝」と書き、日当たりの良い所に生える為、日芝とついたのではないかと言われています。

また雌の反対で雄日芝(オヒシバ)も存在します。

こちらはメヒシバに比べると穂や葉が大きい見た目からオヒシバとつけられたようです。

オヒシバに比べると全体的に軟らかいので雌と名付けられたようです。

ちなみにオヒシバは、よく人が歩いて踏みしめたような硬い土地でも生える事が出来、メヒシバは乾燥に強いという特徴があります。

特に畑においてはメヒシバの発生の方が多く見られます。

茎の下部は地を這って、節から根を下ろします。

高さは50~60cm位になります。

葉鞘には粗い毛が密に生えます。

花が咲く時期には、数本の枝穂が出て小穂をつけます。

小穂は2個ずつ並んでおり、先がとがり縁に白い毛が並びます。

小穂には1果実が出来ますが、その果実はごく小さいです。

メヒシバの種は寿命が2年ほどで、他の雑草に比べて短い事が特徴的です。

またその種が地中に深く埋められていると寿命がもっと短くなります。

不耕起栽培をしている畑では、種が埋土しにくい為、メヒシバの発生は増える傾向があります

少量のメヒシバであれば、手で抜いても良いです。

メヒシバの根は浅くて、手でも簡単に引き抜けます。

ただ茎が残ると再生してきてしまうので、根元から引き抜くほうが良いです。

また、種がついている場合は、不用意に抜いてしまうと周囲に種が散らばりので注意が必要です。

可能であれば、種が作られる前、開花前に抜くのが良いです。

既に種が出来ている時には、種が土に落ちないように慎重に作業を進める事が必要です。

落ちてしまった種は取り除いて、土に残さないようにします。

メヒシバの駆除方法とは

メヒシバは冬になって葉が枯れてしまっても、株が生きていればまた再生してしまうので、根元から刈り取る事が重要です。

メヒシバはイネ科の植物の為、成長点は地面スレスレで、茎を伸ばさずに株元に成長点を保ちながら上へ上へと押し上げます。

しかし、作り上げた葉を下から上へと押し上げていく方法では、後から葉の数を増やす事が出来ない。

そこで、イネ科植物は成長点の数を次々に増やす方法を選択しました。

その為、刈り取る時にはその成長点を取り除くことが大切で、根本から確実に刈り取ってください。

出来る事なら小さいうち、花が咲く前に引っこ抜いてしまうほうがベストです。

種がついてからだと抜く時に種がばらまかれてしまい、それがまた自生していたちごっこになってしまいます。

また種がついたメヒシバを刈り取る際には、土に種が落ちないように慎重に処理し、抜いた後に放置すると種が落ちる原因にもなってしまうので、ゴミ袋に入れておくほうがベストです。

除草剤を使う

除草剤を使う場合は、メヒシバが大量に発生している時にオススメです。

除草剤を使用するタイミングは、メヒシバが成長する前に使用するのが最も効果的です。

メヒシバに効果がある除草剤は、イネ科に有効なものを選ぶ事です。

畑や庭で使用する時は、農耕地用の除草剤を選んで下さい。

この農耕地用の除草剤は、葉から入り根まで枯らしてしまう商品です。

除草剤が土に落ちてしまうと効果を失う為、他の農作物には影響を与えません。

来年にメヒシバを繁殖させない方法

1、地力を上げる

まずは地力を上げる方法で、メヒシバはどちらかというと、痩せている土地を好んで自生します。

その為、栄養の状態が良い土地ならば、他の雑草も生える為、メヒシバに畑を占領されにくいのです。

地力が良い土地であれば、ほとんどの農作物が肥料がそれほど必要せず育ちます。

野菜などと共生しやすい雑草が生えてきます。

土の中の生態系も豊かになってきます。

メヒシバが完全になくなる訳でありませんが、農作物などは健やかに育ち、メヒシバの相対数が減ってくる為、対処しやすくなるのがメリットです。

2、耕す

メヒシバの種は土の中に埋もれてしまうと、寿命が短くなります。

その為、刈り取った後は、土を耕して散らばった種を土の中へ埋めると良いでしょう。

5cm程土を被れば十分なので、秋以降に土の表面を耕せば良いです。

これで、翌春のメヒシバの発生量を減らす事が出来ます。

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