【カリフラワーの大敵その①】黒腐病が発生する原因と対策について紹介

カリフラワー

黒腐病の対策に苦慮されている生産者も数多くおられますので、今回は黒腐病対策について紹介していきます。

病原は土の中に生息する細菌の一種です。

黒腐病は、アブラナ科の野菜に広く発生します。

発生する部位は主に葉で、発生が激しい時には茎や花蕾部も侵されます。

葉の縁に沿ってV字型の黄色い病斑が形成されて、時間と共に中心部が黒褐色に変わります。

黒腐病による食害の主な症状

病斑が葉脈に沿って拡大して、黒変してきて、葉脈が黒く変色する為、葉が黒っぽく見えます。

葉が黄変し、枯れて落ちる事があり、特に重症の場合だと、下部の古い葉から順に枯死していきます。

茎に黒い病斑が現れて、内部に細菌が侵入すると茎全体が黒く変色する事があります。

茎に病斑が拡大すると、ひび割れや裂け目が生じて、そこから細菌が広がります。

病菌が根に侵入すると、根が黒く腐敗し、植物全体が栄養不良に陥ります。

感染が広がると、植物全体が黄変して、健康な成長が阻害されます。

重度の感染では、植物全体が枯死する事があります。

黒腐病が発生しやすい植物

キャベツ、ブロッコリー、ケール、芽キャベツ、カブ、ダイコン、チンゲンサイ、コマツナ、ハクサイ、ルッコラ、ラディッシュなど

黒腐病が発生しやすい時期

5月頃と9~10月頃

黒腐病が発生する条件

気温が25~30℃の範囲で、湿度が高い環境は黒腐病の発生を助長します。

長期間にわたる降雨や頻繁な雨は、細菌が植物に付着しやすく、拡散しやすくなります。

過剰な灌水により土壌が常に湿っている状態は、病原菌の繁殖を助けます。

過剰な窒素肥料の施用は、植物を黒腐病に対してより感受性を高くします。

植物が密植していると、通気性が悪くなり、湿度が高まり病気が発生しやすくなります。

アブラナ科の植物を連作する事で、土壌中の病原菌が蓄積しやすくなり、黒腐病の発生リスクが高まります。

感染した種子を使用する事で、病原菌が畑に持ち込まれる事があります。

前作の植物残渣を適切に処理しないと、病原菌が次の作物に感染するリスクが高まります。

汚染された水を使用すると、病原菌が拡散しやすくなります。

汚染された農業機械を使用すると、病原菌が広がる可能性があります。

植物が風、雨、虫害などで傷つくと、その傷口から病原菌が侵入しやすくなります。

黒腐病による食害の対処・予防方法

●薬剤を使用する前の防除

アブラナ科の連作を避けて、害虫の防除を徹底してやる事で、発病を少なくする事が出来ます。

台風などで被害が拡大しやすい為、強い風が当たらないようにする事が必要です。

黒腐病に耐性のある品種を選び、栽培する事で病気の発生を減らします。

同じ作物を連作せず、他の作物と交代で栽培する事で、土壌中の病原菌を減少させます。

植物を適切な間隔で植える事で、風通しを良くし、湿度を下げます。

過剰な灌水を避け、土壌の湿度を適切に管理して、畝を高くするなど、排水性を高める工夫も有効です。

収穫後の残渣を適切に処理し、病原菌の越冬を防ぎます。

焼却や深く埋める方法が推奨されます。

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