【メロンの大敵その⑤】つる割病が発生する原因と対策について紹介

メロン

つる割病の対策に苦慮されている生産者も数多くおられますので、今回はつる割病対策について紹介していきます。

メロンのつる割病は、糸状菌の一種であるFusarium oxysporum f. sp. melonisが原因で発生する病気です。

メロンのつる(茎)が裂けたり、割れたりする事があり、割れ目から白い菌糸やピンク色の胞子が見える事があります。

つる割病による食害の主な症状

葉が黄色く変色し始めて、やがて枯れてしまい、特に古い葉から順に症状が進行してきます。

葉脈に沿って褐色斑が生じて、葉の裏面に白色のカビが生えます。

感染した植物は全体的に成長が遅くなって、健康な植物と比べて明らかに小さくなります。

根が腐敗して、根系が黒く変色して、これにより、水分や栄養分の吸収が阻害されます。

果実が正常に成長しないで、変形したり、品質が低下し、感染が進むと、果実が成熟する前に枯れてしまう事もあります。

つる割病が発生しやすい植物

スイカ、キュウリ、カボチャ、トマト、ナス、ピーマン、ジャガイモ、キャベツ、カリフラワー、ブロッコリー、カブ、エンドウ、インゲン、ソラマメ、ホウレンソウ、
オクラ、アスパラガス、レタスなど

つる割病が発生しやすい時期

5~10月

つる割病が発生する条件

20~23℃が最適で、25℃以上になると発病が促進されます。

Fusarium oxysporum f. sp. melonisが土壌中に存在すると、病気の発生リスクが高まり、病原菌は土壌中で長期間生存する事が出来ます。

激しい雨が降ると、土壌中の病原菌が移動しやすくなり、発病が促進されます。

高温多湿な条件を好み、特に、梅雨時期や台風シーズンは発病しやすくなります。

メロンや他のウリ科作物を同じ場所で連続して栽培すると、土壌中の病原菌が蓄積し、発生リスクが高まります。

水はけの悪い土壌は病気の発生を助長し、過剰な水分が根の健全性を損ない、病原菌の感染を促進します。

つる割病による食害の対処・予防方法

●薬剤を使用する前の防除

メロンや他のウリ科作物を連続して栽培せず、3〜4年の輪作を行う事で土壌中の病原菌を減らします。

Fusarium wiltに対する抵抗性を持つメロン品種を選んで栽培する事が必要です。

過剰な水やりを避け、適切な灌漑管理を行い、水はけの良い土壌環境を整える事が重要です。

有機物を適切に分解させた堆肥を使用して、土壌の物理性を改善し、これにより、根の健全な発育を促進し、病気に対する抵抗力を高めます。

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