【メロンの大敵その④】斑点細菌病が発生する原因と対策について紹介

メロン

斑点細菌病の対策に苦慮されている生産者も数多くおられますので、今回は斑点細菌病対策について紹介していきます。

メロンの斑点細菌病は、シュードモナス・シリンゲ pv. ラクリマンスという細菌によって引き起こされる病気です。

初めは葉に、黄色い縁取りのある褐色斑点が出来ます。

これらの斑点は次第に茶色または黒に変わり、周囲に黄色のハロ(輪)が見られる事があります。

斑点細菌病による食害の主な症状

葉に、初めは黄色い縁取りのある褐色斑点が出来ます。

茎や葉柄にも同様の斑点が発生し、これらはしばしば葉の斑点よりも大きくなり、茎の一部が黒ずんで軟化する事があります。

葉脈に沿って、枝分かれ状の壊死斑が出来る事もあります。

果実に黒または茶色の斑点が現れてきて、これらの斑点は果実内部にも広がって、品質が大幅に低下します。

重度の感染の場合は、葉が早期に落下する事があり、これにより植物の成長が阻害されて、果実の発育にも悪影響を及ぼします。

斑点が広がってくると、果実の形が歪む事があります。

病気が進行してくると、植物全体が枯死する事もあり、特に幼い苗や若い植物が影響を受けやすいです。

斑点細菌病が発生しやすい植物

トマト、ピーマン、キュウリ、ナス、ズッキーニ、キャベツ、カリフラワー、ブロッコリー、レタス、ホウレンソウ、イチゴ、オクラ、バジル、インゲン豆、エンドウ豆、ジャガイモ、トウモロコシなど

斑点細菌病が発生しやすい時期

6~8月

斑点細菌病が発生する条件

梅雨入りと同時に発生リスクが高まり、特に、雨が多い年は注意が必要です。

気温が20~25℃、湿度が80~90%になると、病原菌が活発に増殖して、発病しやすくなります。

植物が密集していると、通気性が悪くなって、湿度が高まりやすくなり、また、病気の拡散が早まってきます。

過剰な水やりは土壌や植物の周りの湿度を高めて、病原菌の発生を促進します。

病気に対する抵抗性が低い品種は、斑点細菌病にかかりやすいので注意が必要です。

雨が葉や果実に当たると、病原菌が拡散しやすくなります。

斑点細菌病による食害の対処・予防方法

●薬剤を使用する前の防除

植物が密植しないように植え付け間隔を広く取り、風通しを良くします。

同じ場所で同じ作物を連作しないようにして、輪作を行う事で土壌中の病原菌の密度を低減させます。

斑点細菌病に抵抗性のある品種を選んで栽培する事も重要です。

葉に直接かける灌水は避けて、株元に与えるようにし、また、排水性を良くして、水はけの良い状態を維持する事が必要です。

病気の葉や枝は早期に取り除いて、植物の通気性を改善する事が必要です。

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