
べと病の対策に苦慮されている生産者も数多くおられますので、今回はべと病対策について紹介していきます。
メロンの原産地は東アフリカのサバンナ地帯で、乾燥と高温を好みます。
露地メロンのうどんこ病は、温室メロンのよりもはるかに被害が大きいです。
普通の品種はいずれもうどんこ病にきわめて弱くて、病斑はたちまち全葉に広がって、また病斑部が壊死を起こしやすいです。
病葉は古くなってくると乾いて枯れ上がり、がさがさになります。
うどんこ病による食害の主な症状
葉の表面に小さな白い粉状の斑点が現れ、これがうどんこ病の典型的な症状です。
その斑点は次第に拡大して、葉全体に広がってきます。
感染が進んでくると、葉が黄色に変色し、更に進行すると、葉が褐色に変色して、枯れ始めます。
葉が歪んだり、しわが寄ったりする事があります。
感染が重篤な場合は、葉が早期に枯れて落ちる事があります。
茎や新芽にも白い粉状の菌糸が見られる事があり、また新芽の成長が遅れたり、停止したりする事があります。
果実の表面にも白い斑点が現れる事があります。
葉が被覆される事で光合成が阻害されて、植物全体の活力が低下します。
感染により植物全体の成長が抑制されて、収量が減少します。
うどんこ病が発生しやすい植物
トマト、ナス、カボチャ、ピーマン、イチゴ、メロン、サヤエンドウ、サヤインゲン、パセリ、オクラ、ニンジンなど
うどんこ病が発生しやすい時期
5〜10月
うどんこ病が発生する条件
うどんこ病菌は一般に20~25℃の温度範囲で最も活発に繁殖します。
相対湿度が60~80%の範囲で発生しやすいが、べと病と異なって、葉が湿った状態よりも湿度が高くても葉が乾燥している状況で発生しやすいです。
雨が少なくて、葉が常に乾燥している状況が続いてくると、うどんこ病が発生しやすくなります。
植物を密植すると風通しが悪くなり、病気が広がりやすくなります。
窒素肥料の過剰の使用は植物を柔らかくして、うどんこ病の感染を促進します。
過度の剪定によって新しい成長が促進されて、柔らかく若い葉が増える事で感染しやすくなります。
乾燥、過湿、温度ストレスなどで弱った植物は病気にかかりやすくなります。
うどんこ病による食害の対処・予防方法
●薬剤を使用する前の防除
密植を避けて、風通しを良くする事で湿気を減らします。
葉が乾燥するように朝早く水やりを行って、過湿を避けます。
排水の良い土壌を選んで、適切な排水対策を講じます。
畑の周辺の雑草を定期的に除去して、病原菌の宿主となる植物を減らす事が重要です。
過剰な窒素施肥を避けて、バランスの取れた施肥を行う事が必要です。


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