
べと病の対策に苦慮されている生産者も数多くおられますので、今回はべと病対策について紹介していきます。
メロンの原産地は東アフリカのサバンナ地帯で、乾燥と高温を好みます。
最初に、葉の表面に小さな黄色の斑点が現れます。
斑点が進行してくると、褐色に変わって、次第に大きくなります。
べと病による食害の主な症状
湿度が高い条件では、葉の裏面に白色または灰色のカビ状の菌糸が発生します。
感染が進行してくると、葉がしおれ、萎凋します。
最終的に、感染した葉は完全に枯れてしまいます。
果実にも水浸状の斑点が現れる事があり、斑点は次第に大きくなって、果実が腐敗します。
茎に黒褐色の病斑ができる事があり、これにより茎が弱くなります。
べと病に感染した植物は全体的に成長が遅れて、収量が減少します。
葉の斑点や萎凋によって、光合成が阻害されて、植物の活力が低下します。
べと病により植物が弱ると、他の病原菌による二次感染が発生しやすくなります。
べと病が発生しやすい植物
キュウリ、スイカ、カボチャ、ナス、トマト、ジャガイモ、レタス、ホウレンソウ、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、コマツナ、ダイコン、ニンジン、トウモロコシなど
べと病が発生しやすい時期
6~7月
べと病が発生する条件
多くのべと病菌は15~25℃の範囲で活発に繁殖します。
雨や夜露で葉が長時間濡れていると、菌が発芽しやすくなります。
頻繁な降雨があると、べと病の発生が促進されます。
植物を密植すると風通しが悪くなり、湿気がこもりやすくなります。
水やりが多すぎると土壌が過湿になり、べと病の発生を促します。
排水が悪いと土壌が湿った状態が続き、病気の発生リスクが高まります。
栄養不足やストレスを受けて弱った植物は病気にかかりやすくなります。
べと病に対して感受性の高い品種を栽培すると、発生リスクが増します。
べと病による食害の対処・予防方法
●薬剤を使用する前の防除
定植前に植物の間隔を広げ、風通しを良くする事で湿気を減らします。
葉が乾燥するように朝早く水やりを行い、過湿を避けます。
排水の良い土壌を選び、適切な排水対策を講じます。
土壌の表面を覆う事で土壌中の病原菌の飛散を防ぎます。
雨や風による病原菌の飛散を防ぐために、防虫ネットを利用します。


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