
ムギクビレアブラムシの対策に苦慮されている生産者も数多くおられますので、今回はムギクビレアブラムシ対策について紹介していきます。
葉の裏や新芽、穂の所に体長約2mmの暗緑色の小さな虫がムギクビレアブラムシです。
このムギクビレアブラムシは、トウモロコシやムギ類に寄生して、植物の汁を吸い加害して生育を阻害します。
大量に発生してしまうと大繁殖して葉の全体がムギクビレアブラムシに覆われる事もあり、葉の成長が阻害されてしまい収穫量にも影響を与えます。
ムギクビレアブラムシによる食害の主な症状
体色は赤みを帯びた暗緑色で、無翅成虫の体長は約1.2〜2.4mmあります。
葉が黄色くなる現象が見られ、また葉が縮れたり、変形する事があります。
植物全体の成長が遅れる事があり、穂が正常に形成されないで、収穫量が減少する事があります。
ムギクビレアブラムシが排出する甘露により、すす病が発生しやすくなります。
ムギクビレアブラムシが発生しやすい植物
ムギ類やイネ科作物など
ムギクビレアブラムシが発生しやすい時期
4~6月
ムギクビレアブラムシが発生する条件
ムギクビレアブラムシは温暖な気候を好んで、特に気温が20~30℃の範囲で活発になります。
湿度が高い環境でも発生を促進して、湿度が高いと卵の孵化率が高まって、成虫の活動も活発になります。
トウモロコシが密植して植えられていると、ムギクビレアブラムシの移動が容易になって、発生しやすくなります。
窒素肥料が多いと植物の新芽が柔らかくなって、ムギクビレアブラムシが吸汁しやすくなります。
甫場周辺の雑草が多いと、それがムギクビレアブラムシの一時的な避難場所や繁殖場所となって、発生が助長されます。
ムギクビレアブラムシによる食害の対処・予防方法
●薬剤を使用する前の防除
日頃から良く観察して、見つけ次第捕殺する事が必要です。
寄主植物の連作を避ける事で、ムギクビレアブラムシの発生を抑える事が出来ます。
過剰な窒素肥料を避けて、バランスの取れた肥料管理を行う事が重要です。


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