
ハダニ類の対策に苦慮されている生産者も数多くおられますので、今回はハダニ類対策について紹介していきます。
このハダニ類は、幅広い植物に寄生をして、葉の裏に黄緑色や暗い赤色の虫が発生します。
葉に白い斑点をつけて、症状が進んでくると白くかすり状になってきます。
キュウリ栽培では、主にカンザワハダニ、ナミハダニが問題とされています。
ハダニ類による食害の主な症状
ハダニ類が葉の裏に発生し吸汁する為、葉の表にはカスリ状の白色の小斑点が散らばり、部分的に黄化します。
ハダニ類の発生は一般的に下の葉から多くなって、次第に上の葉に移ってきます。
症状が多発してくると葉全体が黄化して、枯死します。
ハダニ類の発生が増加して、葉の裏に幼虫や成虫が群生して吸汁すると、葉全体が黄化してきて、激しい場合には枯死します。
その他にも、奇形になったり、葉が小さくなる事もあります。
ハダニ類が発生しやすい植物
トマト、ピーマン、ナス、イチゴ、スイカ、トウモロコシ、エダマメ、サヤインゲン、オクラ、シソ、ホウレンソウなど
ハダニ類が発生しやすい時期
露地栽培での発生は梅雨時期を除いて5~10月に多く発生するが、温室など施設栽培では周年発生します。
ハダニ類が発生する条件
特に、高温多湿が続き、梅雨明け以降に急激に増加する傾向があります。
ナミハダニは気温25℃で約10日で卵から成虫になって、1雌の成虫で100~150個の卵を産みます。
施設栽培では、恒常的に発生する重要害虫です。
圃場内または圃場の周辺に雑草が生い茂っていると、そこが発生源になります。
同一の作物を連作してしまうと、前作で発生したハダニ類が今度は、新しく栽培された作物に移動するため発生が多くなります。
ハダニ類による食害の対処・予防方法
●薬剤を使用する前の防除
株元に敷き藁などでマルチをして、夏場は乾燥に気をつけ適度な水やりを行います。
施設栽培では、定植の直後や発芽の直後にもハダニ類が発生する場合があるので、早期に観察する事が重要です。
圃場の周辺や施設の周辺の雑草を除去する事が必要です。


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