
オオタバコガの対策に苦慮されている生産者も数多くおられますので、今回はオオタバコガ対策について紹介していきます。
年3~4回位発生するガの仲間の幼虫で、果実に5~10mm位の丸い穴をあけて果肉を食害して、その穴から褐色の糞を出します。
小さいうちは花蕾(からい)や新芽を食べますが、暫くすると茎や果実の中に入り込みます。
日本に生息するタバコガ類にはオオタバコガ、タバコガ、キタバコガなどがありますが、果実の中に入って食するのはチョウ目害虫にはオオタバコガ以外にタバコガやハスモンヨトウがいます。
オオタバコガによる食害の主な症状
幼虫は成長すると4cmにもなり食べる量を増える事になり、しかも1匹の幼虫が沢山の果実を渡り歩いて食害をするので、幼虫の数が少なくても被害は多くなります。
若齢幼虫が葉や新芽の先端を食害して、円形または楕円形の穴をあけます。
果実に入る前の若い幼虫は花蕾や葉の表皮を好んで食害していきます。
オオタバコガが発生しやすい植物
トマト、ジャガイモ、ピーマン、シソ、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、ピーマン、トウガラシ、トウモロコシ、オクラ、レタスなど
オオタバコガが発生しやすい時期
6~10月
露地栽培での発生は8~9月頃に多くなります。
オオタバコガが発生する条件
日本全国に生息しており、高温で乾燥する年には発生が多くなります。
秋になると幼虫は成熟して、土の中でサナギになり冬を越して、翌年の6月に羽化します。
高温や乾燥条件で多発する傾向があって、梅雨時期に降雨が少ない年には発生が多くなります。
圃場内または圃場周辺に雑草が生い茂っていると、そこが発生源になります。
暖冬の年は越冬量が増加する為、春頃の発生が多くなります。
オオタバコガによる食害の対処・予防方法
●薬剤を使用する前の防除
蕾(つぼみ)や花、新芽がしおれていないか日頃から観察し、幼虫は見つけ次第捕殺します。
被害を受けた果実は切り取って、中の幼虫は退治します。
成虫は昼間は作物の葉裏などに静止して、夜間に活動して、ブラックライトやフェロモントラップに飛来し、多発地域では5~6月頃から成虫の飛来状況を観察して、飛来数が多くなったら被害の発生に注意する。
圃場内や圃場周辺の除草は定植前に行って、発生源を除去する事が必要です。
施設栽培では、定植前に施設開口部分に目合い4mm以下のネットで被覆して、成虫の侵入を防止する事が必要です。


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