
ハスモンヨトウの対策に苦慮されている生産者も数多くおられますので、今回はハスモンヨトウ対策について紹介していきます。
ハスモンヨトウの幼虫は雑食性で、ほとんどの野菜類や花卉類を食害します。
ハスモンヨトウの卵は葉の裏に数百個程固めて産卵されて、孵化した幼虫は成虫してくると体色が褐色から黒褐色になって、分散して食害します。
大きいものだと4cmにもなるので食べる量が多くなり、放置してしまうと株が葉脈だけを残して丸裸にされる事もあります。
葉が表皮を残してかすり状になって、葉の裏に幼虫が群生します。
ハスモンヨトウによる食害の主な症状

このハスモンヨトウは、ヨトウムシ(夜盗虫)とも呼ばれるナスの主要な害虫で、年5~6回発生して、多くの野菜や草花などを食害します。
成虫は体長が15~20mm程度で、灯火に集まり、特にブラックライトに多く集まります。
作物が食い尽くすと、周辺の雑草を食い尽くす事があります。
激発時には幼虫が1つの畑を食い尽くして、その後、隣の畑へ集団で移動して食害を続ける事もあります。
ハスモンヨトウが発生しやすい植物
イチゴ、エダマメ、カブ、カリフラワー、キャベツ、サツマイモ、サトイモ、サヤインゲン、シソ、セルリー、ダイコン、トマト、ハクサイ、パセリ、ブロッコリー、ホウレンソウ、モロヘイヤ、レタス、アスパラガスなど
ハスモンヨトウが発生しやすい時期
露地栽培では8~10月に多くて、施設栽培では周年発生します。
ハスモンヨトウが発生する条件
暖地性の害虫である為、関東以西で発生が多いです。
南方から長距離移動をする害虫として知られており、夏期には上空200m位で成虫が捕獲された事もあり、これらの飛来侵入が発生源になっていると考えられています。
圃場内または圃場周辺に雑草が多いと繁っていると、そこも発生源になります。
高温多湿の条件で多発する傾向があって、梅雨の時期に降雨が少ない年には発生が多くなります。
暖冬の年は越冬量が増加する為、春の時期の発生が多くなります。
ハスモンヨトウによる食害の対処・予防方法
●薬剤を使用する前の防除
圃場内や圃場の周辺の除草は、定植前に行って発生源を除去する。
集団で葉の裏に生息して食害する為、日頃から観察して早期に見つけ次第、カスリ状になった被害葉を集団ごと切り取って処分する。


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