ウリハムシの生態と発生する原因、対策について紹介

ウリハムシ

ウリハムシの対策に苦慮されている生産者も数多くおられますので、今回はウリハムシ対策について紹介していきます。

ウリハムシの生態

木の葉や野菜の葉を食べる堅い甲羅を持つ虫で、ハムシは葉虫とも書きます。

成虫は4〜10月に発生し、成虫の姿で石垣などで越冬して、春になると活動します。

5月頃にウリ科の野菜の株元に産卵して、幼虫、蛹を経て新成虫は7月頃に地上に出てきます。

コンパスで円を描くみたいに表面を浅くかじって、輪っか状の食害の跡を残すのが特徴的です

かじられた箇所は褐色になり枯れて抜け落ちてしまい、丸い孔が開いてしまい、発生が多いと果実の表面もかじるので注意が必要です。

ウリ科以外では、アスターの花びらが大好物で食い荒らしてしまいます。

朝夕は動きが鈍いので、その際に見つけて捕殺するのが好ましいです。

晴天の日中は動きが活発になり、人が近づいていくと羽を広げてさっと飛び去ってしまいます。

幼虫は黄白色でウリ科の根を主食として、被害を受けた株は生長が鈍く感じられるが、株全体が枯れる事は少ないようです。

ウリハムシが発生する原因

ウリハムシは温暖な気候を好むため、気温が高い春から秋にかけて特に発生しやすくなります。

高湿度の環境はウリハムシの生育に適しており、梅雨の時期や降雨が多い季節には発生リスクが高まります。

ウリハムシはウリ科の植物を好む為、キュウリ、カボチャ、メロン、スイカなどのウリ科作物が多く栽培されている場所で発生しやすいです。

同じ場所でウリ科作物を連作すると、ウリハムシの越冬個体がその場所に残り、次の年にも発生しやすくなります。

ウリ科の雑草やその他の雑草が繁茂していると、ウリハムシの隠れ場所や食料源となり、発生リスクが高まります。

ウリ科作物の栽培面積が広がると、ウリハムシの生息域も広がり、発生リスクが増大します。

近隣の畑や庭でウリハムシが発生していると、その影響を受けやすくなり、特にウリハムシは飛翔能力がある為、隣接する場所への移動が容易です。

ウリハムシによる食害の主な症状

ウリハムシ

葉に小さな円形または楕円形の穴が開きます。

穴の縁は平らまたはやや盛り上がっている事が多いです。

穴の周囲が黄色く変色する事があります。

穴が拡大し、複数の穴が融合する事があります。

葉が網目状またはレース状に食害される事もあります。

葉が黄色く変色し、枯れて落葉する事があります。

若い茎がかじられ、傷がつく。

茎の表皮が剥がれることで、植物が水分を吸収する能力が低下する。

花がかじられて、結実が妨げられます。

花弁が食害される事で、受粉が不完全になります。

果実がかじられ、傷がつきます。

果実の表面に小さな穴やかじられた跡が見られます。

かじられた傷口から病原菌が侵入して、果実が腐る事があります。

ウリハムシによる食害の対処・予防方法

虫よけネット

ウリ科植物全体を防虫ネットで覆う事で、成虫の侵入を防ぎ、目の細かいネットを選ぶのがポイントです。

黄色い粘着シートをウリ科植物の周りに設置する事で、成虫を誘引して捕獲します。

ウリハムシを誘引するトラップを設置する事で、成虫を捕獲し、ペットボトルトラップや灯火トラップなどが効果的です。

ウリ科植物の株元にアルミホイルを敷く事で、成虫の活動を妨害します。

成虫を見つけたら、手で直接捕獲するか、竹串などで刺して駆除します。

同じ場所でウリ科植物を続けて栽培しない事で、成虫の越冬場所を減らす事ができます。

窒素肥料は控えめに、カリウム肥料を多めに施す事で、植物の抵抗力を高める事ができます。

クモ、カマキリ、テントウムシなどの天敵は、ウリハムシの自然な敵で、これらの天敵を保護する事で、ウリハムシの個体数を抑制する事が出来ます。

ウリ科植物が風通しと日当たりの良い場所で育つようにする事で、成虫の活動場所を減らす事が出来ます。

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