
ワタアブラムシの対策に苦慮されている生産者も数多くおられますので、今回はワタアブラムシ対策について紹介していきます。
葉の裏に、1mm程度の暗い緑色をした虫を見つけたら、それが、ワタアブラムシです。
幼虫と成虫が主に葉の裏に寄生して吸汁をするほかにウイルス病を媒介する害虫で、ナスだけでなくメロン、キュウリ、ピ−マン、イチゴなど多くの作物に寄生する。
ワタアブラムシによる食害の主な症状
生息密度が低い時は吸汁による害はほとんど問題ないが、生息密度が高まってくると排泄物の量が増えて、これにすす病が発生して、茎葉や果実が汚れてきます。
すす病が多発してくると光合成が抑制されて、生育が悪くなるだけでなく品質も低下してくる。
通常は、成虫に翅はないのだが、生息密度がたかくなってくると、翅のある個体が現れて別の場所に移動していきます。
ワタアブラムシの無翅胎生雌虫(むしひだいせいめすちゅう)は体長が1.2~1.7mm、体色は緑色、黄色、濃緑色、暗い緑色~黒っぽいものまで変化が大きいです。
その体には光沢がなくて、わずかに白い粉を装う個体もあります。
触角は体よりもかなり短くて、角状管は体色よりも濃色で暗い褐色~黒色で、中央部で膨らむ事はありません。
ワタアブラムシが発生しやすい植物
トマト、ピーマン、キュウリ、メロン、スイカ、ソラマメ、イチゴ、オクラ、サトイモ、ジャガイモ、シュンギク、ミツバなど
ニジュウヤホシテントウが発生しやすい時期
5~11月
ワタアブラムシが発生する条件
このワタアブラムシは発育がとても速くて、春と秋では10〜15日で、盛夏期には5〜7日で成虫になって、1年では10世代以上を繰り返す。
一般的には6〜8月の初夏〜盛夏期に発生が多くて、夏はサトイモの葉の裏に多く見られます。
晩秋の10〜11月になると卵での越冬するものはムクゲ、クロウメモドキなどで行われて、幼虫と成虫での越冬はイチゴ、イヌノフグリ類やナズナ、キクなどの越冬植物に移動します。
ワタアブラムシによる食害の対処・予防方法
●薬剤を使用する前の防除
新芽や花を日頃から観察をし、見つけ次第潰したりブラシなどで取り除く事が必要です。
アブラムシはキラキラした光を嫌う為、定植前に白マルチかシルバーマルチを敷いて飛来を軽減する。
窒素肥料を一度に沢山やりすぎると、アブラムシの発生を促すので注意が必要です。


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